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まとまらない

2019.11.26category:thinking

 

毎月のように、「あれ、つい昨日に10月が始まったのではなかったかしら。」などと目を丸くしておりますが、よく考えたらなるほどもう今シーズン幾度も鍋をしているし、冷え取りの靴下もウールの混率が増えているし、木々も黄色に赤で染まっていて季節が進んでいる事は重々承知していました。「わ~年末だ~。」と困ったような声を出しちゃうけれど、その実新しい年はしっかり楽しみです。

 

 

 

この秋、ずっと自分の中に残るだろう展示を二つ、見る機会に恵まれました。

 

 

 

11月に入ってすぐの木曜日。

愛知を拠点に活動されている木工作家の市川岳人さんの個展へ伺う事が出来ました。京都は中京区にあるTO SEEさんでの開催。

 

市川さんについて知ったのは今年。燭台を探していたのが始まりです。

 

 

美しい質感、独特の形、凛としていてどこかに甘美を感じる作品たち。

風が少し冷たかったから急いでストールを取りに帰り、手袋をしっかりはめて自転車を走らせました。

 

平日の昼すぎという事もあり部屋に一人。

木のもともと有する表情と、手を加えて創り出された形と、それを使うであろう場面。

この三つが頭をぐるぐるして、いつまでも悩んでいたい衝動を抑え、今回はそのうちの二点をお店に迎えました。とても嬉しい。

 

早速カウンターの鏡の横に置いて、一緒に手にしたsheepさんのソイキャンドルも置いたら、なんだかもうずっと前からそこにあったように馴染んでくれて更に嬉しくなるのでした。

 

大切な宝物が増えた。

 

 

もう一つは岡山を拠点に活動されているうまのはなむけさんの個展。こちらは大阪は住吉大社の近くにあるEDANEさんでの個展でした。

 

うまのはなむけさんは陶作家の西野詩織さんに教えてもらって昨年の光兎舎さんでの個展に伺ったのがきっかけです。

応募した一枚(正面奥)

 

その後クリスマスの時期に緑橋駅近くのmatch pointさんでも作品を目にする事が出来、会を重ねるたびにその作品の息遣いに魅了されています。

 

木で作られているはずの人々、動物、植物たち。その一つ一つにしっかりと意思を感じる皮膚、まなざし、色使い。どこを切り取ってもそこに生を感じ、胸の奥深くにあるなにか分からないものが視線を逸らさないよう指示してきます。

 

見ていると、今の自分の頭の中のあれこれがふっと湧き上がってそれについてゆっくりと反芻する時間をくれる。答えはいつも自分の中にあって、それを進める力をくれているようです。

 

同じ木を素材としての表現だけれど、全くその趣と性質が違うように感じるお二人。そしてその作品達に惹かれている私。
触手が少ない私が、心動かされるものにゆっくりと出会えている事に幸せを感じます。

 

私は自分では何かを作り出す事は出来ないけれど、でも作り出されたものを手にし、そこで感じた思いをアウトプットする事が出来る。そして光栄な事にそのアウトプットを待ってくださる方がいるという事。今はひたすらにその幸せを続けていきたいと思います。

 

自分の中にある気持ちや何かを言葉や文章で表に出すのはとても難しいけれど、続けていきたい。
そんな風に取り留めなく思いが巡る2019年の年末なのでした。

 

そしていつものようにまとまらない考え、まとまらない文章。

 

まとまらないままひとまずここへ記して、もし更新があれば新たに書きだそう。

最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございます。
もしよろしければ、futanaのアウトプットをこれからもよろしくお願いいたします。

 

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