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2022年 futanaの読書感想文

2022.8.18category:thinking

 

 

 

夏休みの宿題として娘が読書感想文を書いているのを見て私も娘と同じようにしてみたくなり、先週一冊の本を読みました

 

 

 

 

 

 

前から欲しかった本を本屋さんで運よく見つけたので、

 

石川直樹さんの 「ぼくの道具」を読了

 

 

 

読む前からうすうす感じてはいたけれど面白くて読みやすくて

 

一文字一文字読み砕くような内容のものではないというのも理由の一つかもしれないけれど、ものの半日で読み終わってしまうのでした

 

すいすいめくられてゆくページ達

 

 

 

 

「ぼくの道具」
は、簡単に説明すると写真家石川直樹さんが仕事の一つである高所登山をする際に携行する道具や装備を、ご自身のエピソードを交えて紹介する本

 

ファッション雑誌やライフスタイルマガジンでモデルさんや俳優さんがご自身の化粧ポーチや鞄の中身を紹介するページのちょっとハード版

とでも言いましょうか
いや、ちょっとニュアンスが違うのか・・・・

 

 

 

とにもかくにも石川さんファンの私にとってこの本は、表紙から帯から途中の挿絵から何からなにまで全部が楽しくて

そして実際に使われている道具たちとそれにまつわるエピソードを知って、見たことも行った事もない雪に覆われた山々での生活や景色、そこでのあらゆるやりとりを想像してみるのでした

 

 

ここまで高まった気分を記しておいてお恥ずかしいのですが、私は石川さんが行っておられるような高所登山はきっと無理で
というか願望としても登りたい思いはなく、

 

そこには客観的な興味と面白さ、そして道具や装備にたいする新たな知識と共感が詰まっているのでした

 

ページをめくりながらうなずいたり、一緒だ~と感じたり
かと思えば同じものを持ってはいるけれど、私はこれまでもこの先もきっとこの使い方はしない!と笑ったり

 

 

 

 

‘写真を撮る’ことを仕事としていない私には早急に必要ないものだとしても欲しい衝動に駆られるプラウベルマキナ

 

父が山にまつわる仕事だったが故に少し親しみのあるザックやアイスアックス

 

高所登山はしないけれど一般的なキャンプでも役に立つのでは無いかと欲しくなるPack Towl

 

私も普段から使っているナルジンボトルのエピソードは小学生男子が読んだら嬉々として他の人に伝授してくれそうな内容で、
しかも石川さんの熱の入り様がまた面白い

いやいや「生きる」に直結する話だからこその真剣さ

 

 

 

 

 

話が少しそれますが、山の名前や山々に関するいろいろな道具の響きは、私にとってとても美しく聞こえます

 

couloir クーロワール
ice axe アイスアックス
summit push サミットプッシュ
Lhotse ローツェ
Gasherbrum ガッシャーブルム
AmaDablam アマ・ダブラム
Makalu マカルー
Manaslu マナスル
そして
Everest エベレスト

 

 

以前は「アタック」と表現していた頂上への登攀をサミットプッシュと表現するようになった一つの理由が、
「アタック=攻撃する」という意味になってしまい、山に足を運ぶ者の気持ちとしては一致しないから

という説を何かの記事で見て、山に上る人々のそれへの敬意や想い
遥か太古から存在する山岳信仰の浸透を感じるのでした

 

多種多様な考え方が勿論あるけれど、 山や川 海や風 自分自身を取り巻く全ての自然環境に毎日感謝と畏怖の気持ちを抱くから
山岳信仰も漠然とだけれど理解できる

 

 

 

山々の名前が美しく聞こえるのは、そこに上る人たちの純粋な気持ちが滲んでいるからではないかしら

 

 

 

 

 

 

その美しき響きの山世界にどっぷりと頭までつかりながら、且つ東京という大都会とも飄々と付き合う石川さんに羨ましさを感じるのでした

 

 

 

 

 

と、逸れた話を本の中身に戻すと、石川さんの

『高所登山でのテクニカルな装備 は日進月歩で機能が高まっているゆえ、新しければ新しい方が良い』

という一方、

『日常的な道具 は手入れをしたりオーバーホールしたりして15年20年と長く使い共に旅を続ける』

 

という選択の仕方が、私の

 

カットソーや冷え取りを外出用から家用へと移行しながら比較的早いサイクルで使うものと、

靴やアウター鞄など10年15年選手として長く使うものとでフンワリ別れている

 

という流れに重なって、ここでもまた一人嬉しくなっておりました◎

 

 

通り一辺倒ではなく、カテゴリーや用途によって方法を臨機応変に使い分ける

 

 

 

 

 

 

 

帯にも書いてある

 

「道具の選択に、ルールなどない。自分の体に合わせて、その場でえらびとるしかないのだ。」

 

という一文

 

 

‘生死を分ける’という言葉が文字通りの高所登山の世界には私は生きていないけれどでも、

 

 

毎日の選択の中で固定概念は私にとっても必要ない

 

他の誰でもない、自分の毎日をフルで楽しむ為に

これからも 自分に必要なものは何かを、都度自分の目で見極めてゆこう

 

 

と強く共感して、面白エピソードを交えたこの本を指南書としてそっと石川さんコーナーへ仲間入りさせるのでした

 

 

 

 

 

 

小学生の頃は苦手だった読書感想文

 

今も到底うまくは書けないけれど、
今は自分の考えをアウトプットする面白さを少なからず感じている自分も発見できた夏でした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さんの夏は どんな形でしたか

 

また、お話お聞かせいただけるのを楽しみに

 

 

 

 

引き続き良き午後となりますように

 

 

心地よい流れと なりますように

 

 

 

 

 

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