futana

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2018年の夏休み

2018.8.26category:旅の事

夕暮れ

もうすぐ8月も終わり。まだまだ暑さが全開なので秋は遠くに感じますがそれでもだんだん早く沈む陽や朝の暗さ、草木の色などを見ると秋が近づいてきているのを感じます。
いつも夏の終わりはどこか寂しい気持ち。今年もやっぱりこの時期特有の寂しさを感じています。

花

先日まで少し長めの夏休みをいただいていた中で、6日程の旅行に行ってきました。
毎年一回はどこかへ旅行するのが何となく恒例となっていて、今年は母方の実家山口へのお盆も兼ねて広島~山口~島根~鳥取を車で楽しむ事にしました。終ってみれば走行距離1,400kmの旅。楽しくて感慨深くてあっという間だった6日間。今日はその覚書を少し。

夏休み

写真は尾道は大宝山の上にある展望台から。京都から4時間ほどの運転の先は瀬戸内海が見える山の上でした。広島市内から東に90km程離れている尾道は、とてものどかでゆったりとした時間の流れる町。
大宝山中腹にある駐車場に車を止め、そこの展望台から見る景色は普段海を見る事のないfutanaにとってとても広く大きな眺めでした。ありきたりな言葉になってしまうけれど普段の自分がとても小さく思えます。高いところからの景色って本当に不思議。

坂

坂3

坂2
駐車場から山の中腹にある千光寺を経て急な坂道をゆっくりと下り、尾道商店街へ。尾道は坂の町とも言われているそうで、この大宝山には山頂に向かう道が沢山あって枝分かれしたり繋がったり、時には行き留まりしながら存在し、そしてその坂道沿いには素敵なお店や住まいがいくつもあって坂を下るのもとても楽しかったです。

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坂と猫。猫たちは昼寝してたり人のすぐそばを何食わぬ顔で横切ったり本当に自由気ままでかわいい。

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この日はびっくりするぐらいのピーカンお天気で商店街に着くころには汗だくになっていましたがそれでも小さな店主も楽しそうに散歩していました。

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yu~yu~

大宝山ふもと、広く大きなアーケードの続く商店街の中には古くから続くお店もあれば真新しいお店も沢山あって歩いているだけでワクワクします。

roji

商店街からは海へ続く路地が細くそして数多く伸びており、どの筋にもまたそれぞれ面白いお店が並んでいて全部見ようと思ったら尾道だけで丸一日は必要です。小さな店主がもっとゆっくり一つ一つを見られるようになったらもう少し時間をかけてこよう。そんな事を思いながらまた来る楽しみを残しつつ商店街を後へ。

ロープウェイ

最初に歩いて下りた坂は上りはロープウェイで快適に上りました。

その後一路広島市内へ向かいます。

ジブリ

トトロ
広島市内での目的は小さな店主お目当ての広島県立美術館でのジブリ展でした。展示では映画が作られそれが世に公開されるまでの裏側が垣間見る事が出来ます。
映画のキャッチコピーを考える糸井重里さんとディレクターの鈴木さんとの書面でのやりとりに他者と仕事をする上での楽しさを感じ、思わず自分を重ねてしまいます。子供は勿論むしろ大人が楽しいジブリ展、行くことが出来て良かったです。

広島

広島では大切な目的の一つ、原爆ドームへも訪れました。小さい頃に来た事があるものの全く記憶にない私は改めて世界の広島を垣間見、ただ見つめる事しか出来ていない自分の力の無さに改めて気づかされています。

原爆ドーム

今こうして幸せに生きている事は決して当たり前ではない。

 

広島3

広島

考え続けてそれを発し続ける事から何かが始まるかもしれない。そう思っています。

 

 

フェリー

厳島神社

あなごめし うえの
その後広島市内から宮島へ移動して厳島神社へ。厳島神社もずっと行きたいと思っていたところの一つだったので満を持しての渡島でした。

宮島は広島とも尾道ともまたちがう活気に溢れ、沢山の観光客の方と共に乗ったフェリーではお盆の威力を感じさせられました。フェリーでは潮風の懐かしい香り。普段山への思いが強いけれど海もやっぱり素敵。どちらも私達の中に存在し流れ続けている。そして山も海も近くに感じる広島は京都とはまた違った魅力でいっぱいでした。また必ず行きたい。

 

下関

その後訪れた母の実家下関は山口の最西端。海を隔てて対岸はもう九州です。小さい頃よく関門海峡の下を歩いて渡れるトンネルを通って小倉の方に遊びに行っていました。お盆のご供養とお墓参りに行けた事でほっとしたのか山口では写真がほとんどありませんがとても落ち着いた穏やかな2日間でした。フナムシがぞわぞわ走る様子を祖父や親せき皆が小さい私に教えてくれている場面がなぜだか今も思い出されます。下関は生まれ育った場所では無いけれど私の第二の故郷だと今になって思います。海沿いの町の中でも特殊な下関。祖父は今年で94歳。これからも毎年会いに帰ります。

 

いなば

下関を後にし訪れた初の島根。島根県は本当に一歩も足を踏み入れたことのない土地で運転も少し緊張の中でしたが下関から4時間半。たどり着いた出雲は今までに訪れたどの土地ともまた違ういろでした。

稲佐

稲佐の浜で砂をとって喜ぶ人。この砂を持って素鵞社へ行き、御砂をいただいて帰って来ました。お店と自宅に少しずつ。


この出雲大社の拝殿をお参りした直後、陽が出ているのに急に降り出した大粒の雨が凄く綺麗で、雨に陽が当たってキラキラしていました。無神論者でクリスマスもお正月も両方とも楽しんでしまうfutanaだけれど、なんだかその光景にとても恍惚としてしまい、偶然ではない何かの力を感じずにはおれませんでした。それは何だか小さな店主も同じだったようです。

 

お蕎麦

灯ろう

宍道湖
島根はとにかく私にとって初めての感覚の土地でした。丁度お盆の時に訪れた事もあってご先祖様を送る灯篭や静かにキラキラしている宍道湖がどこか別世界のように思えます。

大山

そこから東に続く大山や蒜山もまた、神宿る山と呼ばれていて今回はずっと何か見えないものの存在を感じる旅でした。それは宗教とか霊とかそういうのとは少し違うと思うのだけれど、でもとにかく海や山や川や湖、どこへ行っても満ち足りた、幸せな気分になれました。本当に不思議だけれど、もしかしたらやっぱりそれぞれに神様がいるのかもしれない。きっとそれは穏やかで静かな神様達。

アイス

山
旅の最後は蒜山での一泊で、その姿は今年は終始雲の中でしたがとても涼しくゆったりと出来て旅の最後の地として最適な場所だったと感じています。

 

宍道湖2

瀬戸内海・日本海・宍道湖に大山・蒜山。沢山の川に沢山の湾。青空に曇り空に夕焼け雨空。沢山の表情を見る事が出来た今回の旅はどこをとっても平和で穏やかでした。この旅を通して、毎日が連綿と整然とやってくる日々のありがたさとこれが長く続いて欲しいと願う気持ちが強まりそしてその気持ちは今回訪れた場所へまた行きたいという思いにも繋がっています。

 

futanaはこれからも小さな店主と一緒にゆっくりと続いて参りたいと思います。平和に、穏やかに。海や川や山のように。時には雨が降る事もあるけれど陽をあびまたキラキラわさわさと茂り1年を繰り返せますように。

何だかどうしようもなく取り留めも無くなってしまいました。旅の事はいつも熱くなってしまいます。

兎にも角にもfutana、無事に京都へ帰ってきました。皆さまどうかこれからも私たちをよろしくお願い致します。

 

futana

 

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